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【review】透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記



感想:教育、それしか思いつかない。


透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記

ジャンル 女性マンガ
出版社 講談社
掲載誌・レーベル Kiss
電子版発売日 2015年06月19日
紙の本の発売 2015年05月

看護学科の高校3年生の×華(ばっか)は母親のすすめで産婦人科医院の見習い看護師として働くことになる。中絶の現場やその後処置を体験して一時は辞めそうになるが、出産の現場に立ち会い、生まれる命の力強さに感動し、仕事を続けていく決意をする。「多くの人に教えたい、読んでほしい」回を追うごとに読者からの反響が大きくなっていった感動作、いよいよコミックスで登場!


とりあえず、重い。

扱ってる題材解ってるのに、重いなあ、と。
ここへ出てくる女性たちは、多少の例外はあるものの、ほとんどは幼かったり、家庭環境から充分に性に関する知識を得られなかったり。
全てを解決できる訳ではないし、微力でしかないけれど。

教育、それしかない気がする。

それは、性別に関係なく。
望まない行為を強要することは犯罪だということ。
それをされた場合はちゃんと助けを求めること。
望んでその行為をする場合にも、妊娠をした場合には等しく責任があること。
しかし、女性の場合には不当に窮地に立たされることがあること。
病気になるリスクがあること。
それは将来にまで影響する可能性もあること。
経済的にも追い込まれることがあること。
妊娠には適齢期があり、それより幼すぎても、年を取りすぎても、それぞれリスクがあること。
知っていても避けられない状況は沢山あるけれど。
何の役にも立たないかもしれないけど。
でも、それを「性別に関係なく」する必要はあると思う。


以前、名誉の殺人で有名になった 「生きながら火に焼かれて」を読んだ時にも思ったのだが。

イスラム圏で起こるので原因を混同しやすいが、結局は、「そうされても仕方ない」と思う女性、また、「結婚をするから」という言葉に騙されてしまう、世間に無知に育てられてしまう女性、そして、そういう女性を騙すことが異常だと思わない男性、そして騙された女性を殺して良いと思う小さな社会。


何が正しくて、間違っているかを決めるのは難しい。
他人が決めることも出来ない。
だから、出来ることは。


ただ、ただ、窮地に立たされないように知識を持つこと。
窮地に立っても選択肢は沢山あること。



それを身につけるしかない、と思うのです。

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